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過誤腫性肺脈管筋腫症のTSC遺伝子解析(病因に関する分子生物学的研究)

研究課題

研究課題/領域番号 11770315
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関順天堂大学

研究代表者

岩神 真一郎  順天堂大学, 医学部, 助手 (80311984)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード過誤腫性肺脈管筋腫症 / LAM / 結節性硬化症 / TSC遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / 遺伝子変異
研究概要

過誤腫性肺脈管筋腫症(LAM)は妊娠可能年齢の女性に発症する疾患で、自然気胸、労作時呼吸困難、血痰などで発症する。重症例では進行性の閉塞性換気障害により呼吸不全に至り予後不良である。LAMは結節性硬化症(tuberous sclerosis complex;TSC)の合併肺病変として1〜4%の頻度で認められる(以下、TSC-LAM)が、LAM単独でも発生する(以下、sporadic LAM)。TSCは癌抑制遺伝子として機能するTSC遺伝子(TSC1あるいはTSC2)の異常(germline mutation)により発症するが、sporadic LAMの発生にもTSC遺伝子異常が関与するか検討した。TSC-LAM6例、sporadic LAM14例のTSC遺伝子を検討した結果、TSC-LAMでは2例(2/6=33.3%)に、sporadic LAMでは1例(1/14=7.1%)にgermline mutationを検出した。すなわち、大部分のsporadic LAMでは、遺伝性疾患であるTSC-LAMとは異なりgermline mutationは認めない。しかし、少数例ではあるが、TSC同様にTSC遺伝子にgermline mutationを認めるにもかかわらずTSCに特徴的な皮膚・中枢神経病変を欠きLAMのみを発症する症例、すなわちTSCの不全型forme frusteと言える症例が存在する。次に、TSC-LAM5例、sporadic LAM6例の病理標本からLAM細胞をmicrodissectionしてTSC遺伝子近傍のLOHを解析すると、germline mutationが同定された3例中2例でLOHが検出された(TSC-LAM1例はTSC2LOH、sporadic LAM1例はTSC1LOH)。また、germline mutationのない3例でTSC2LOHが検出され、別の1例ではLOHないが2種類のTSC2遺伝子変異を検出した。以上の結果から、大部分のsporadic LAMではTSC遺伝子のgermline mutationはないが、LAM細胞では癌抑制遺伝子であるTSC遺伝子にsomatic mutationにより変異が生じ、Knudsonの2-hit theoryによりLAM細胞の過誤腫性増殖が生じていると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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