研究課題/領域番号 |
11770351
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
荒井 正純 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (00202721)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | protein kinase C / K_<ATP> channel / α-1,6-glucosidase inhibitor / ischemia / glycogen / αーglucosidase inhibitor / preconditioning / anaerobic glycolysis |
研究概要 |
本研究では、α-1,6-glucosidase阻害剤としてN-methy-1-deoxynojirimycin(NMDN)を用いて、以下のことを明らかにした。 1、NMDNの梗塞縮小効果におけるPKCおよびK_<ATP> channelの関与 30分虚血48時間再灌流後のrisk areaにしめる梗塞の割合はNMDNの虚血前投与により有意に減少した(NMDM群17±2%vs.コントロール群46±5%)。このNMDNによる梗塞縮小効果は、PKC阻害剤であるchelerythrineにより完全にブロックされた(梗塞サイズ47±5%)が、KATP channel阻害剤のglibenclamideではブロックされなかった(18±5%)。このことからNMDNの梗塞縮小効果にPKCは重要な役割を果たしているが、K_<ATP> channelは関与していないことが示唆された。 2、NMDNが虚血中のPKCのtranslocationに及ぼす影響 Langendorff灌流心を用いた実験では、虚血による膜分画でのPKC-εの増加がNMDMの虚血前投与により有意にenhanceされた。 3、NMDN投与による虚血中のPKC translocationのメカニズム NMDMの虚血前投与によるPKC-εの増加は、膜分画のみならず虚血30分の時点では細胞質分画においてもみられた。したがってNMDNによる膜分画でのPKC-εの増加は、単に細胞質から膜へのtranslocationの亢進のみでは説明不能であり、NMDNの投与によるproteolytic enzymeを介するPKC-εの分解の抑制が関与していると推測された。
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