研究概要 |
損傷特異的DNA結合蛋白(damage-specific DNA binding protein;DDB)に関する研究; DDBを欠損しているにもかかわらず、不定期DNA結合能(unscheduled DNA synthesis)が正常な新規患者を見いだし、詳細に解析した結果、色素性乾皮症患者(xeroderma pigmentosum;XP)では、異常を示すサイクロブタン型ピリミジンダイマーに対する修復能は正常にもかかわらず(6-4)フォトプロダクトに対する修復能に異常があることを明らかにした(ITOH et al.J Invest Dermatol 11:251-257,1999)。更に解析を押し進めDDBの機能と老化・DNA修復の関連について明らかにする予定である。さらに、XP-EでDDBのheterogeneityが認められるが、このことは我々のデータと矛盾する点が多いので、既に報告されているXP-Eに関して詳細な解析を行う共にXP-Eの原因究明を行っている。 紫外線過敏症候群(UV^ssyndorome)に関する研究: 患者不死化細胞を樹立し、その細胞を解析した結果コケイン症候群A群B群遺伝子共に共相補しないことを明らかにした(ITOH et al.J Invest Dermatol 114:101-106,2000)。このことにより、紫外線感受性症候群が独立疾患であることが更に明確になったと考えている。今後この細胞を用い、紫外線による突然変異率を解析する予定である。 色素性乾皮症バリアントに関する研究: バリアント患者の両親(ヘテロザイゴート)に関する修復異常を解析している。
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