研究課題/領域番号 |
11770583
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松下 弘道 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50286481)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | Notch / 急性前骨髄球性白血病 / レチノイン酸耐性 / leukemogenesis / レチノイン酸 / 細胞分化 / レトロウイルス / competitive PCR |
研究概要 |
急性前骨髄球性白血病(APL)に対するAll-trans Retionic Acid(ATRA)による分化誘導療法は抗癌剤による化学療法と異なりAPL細胞を成熟好中球へ分化誘導する治療法で、高い寛解導入率が得られることから現在ではAPL治療の第一選択である。症例の蓄積に伴いATRA不応例や再発例が報告され、ATRA耐性の克服が問題となってきたが、これまでに種々の機序が提唱されている。一方Notch遺伝子は造血系を含め種々の幹細胞システムにおける分化の運命決定に重要な役割を有することが判明し近年注目されている。本研究はATRAによる白血病細胞の分化誘導耐性におけるNotch遺伝子の関与を分子生物学的に解明しようとするものである。 1.ATRA感受性及び耐性APLにおけるNotch遺伝子・タンパクの発現の検討 通常のRT-PCR法では定量的な検討は不可能であることから、本年度は定量的RT-PCRのシステムの確立を行った。白血病細胞株HL-60におけるATRA投与によるNotch遺伝子の発現抑制は認めなかった。種々の白血病患者の臨床検体についても病像との関連を含め検討中であるが、現在までのところNotch遺伝子と特定の病型との関連は認められていない。Notchタンパクの発現については現在検出システムを確立し、HL-60におけるATRA投与によるNotchタンパク発現への影響、および種々の白血病患者の臨床検体について検討中である。 2.活性型Notch導入骨髄性白血病細胞株の作成 HL-60に対し昨年作成したNotch 1または2を導入したレトロウイルスをpackaging cell line PA317に感染させRT-PCRおよびWesternにてconstructの発現を確認した。現在このウイルスをHL-60に感染させて高発現株を作成している段階である。
|