研究課題/領域番号 |
11770593
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
平山 浩一 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10302423)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | IgA関連腎症 / T細胞レセプター / サイトカイン / IgA腎症 / Th_1 / Th_2バランス |
研究概要 |
【A.細菌性スーパー抗原によるマウスモデルの作成】 3種のMHC congenic mouse(B10、B10.D2、B10.BR)にStaphylococcal enterotoxin B(SEB)10μg/dayを持続腹腔内投与し、脾T細胞におけるTCR-VβのUsageを蛍光標識monoclonal抗体で染色し、flowcytometryにて測定した。また、尿異常所見の有無、および、腎組織学的検査にて糸球体腎炎発症の有無を検討した。 SEB投与群と非投与群との比較では、TCR-VβのUsageはB10.D2、B10.BRマウスにおいては有意差は認められず、B10マウスにおいてTCR-Vβ8の有意な増加を認め、それはCD4陰性T細胞において顕著であった。しかし、蛋白尿や尿潜血などの異常尿所見、および腎組織学的検査にての明らかな糸球体腎炎の発症は認められなかった。 【B.ヒトIgA関連腎症におけるTh1/Th2バランス】 IgA腎症患者より得た末梢血リンパ球をmitogen刺激・ゴルジ体輸送阻害下に培養し、蛍光標識抗cytokine抗体を用いて染色、flow cytometryを用いて測定・解析した。 末梢血リンパ球数およびCD4陽性細胞の割合はIgA腎症患者と健常人との間に有意差を認めなかった。IFN-γ陽性細胞の割合は全ての培養時間において有意差を認めず、一方、IL-2陽性細胞の割合では培養6時間以降にIgA腎症群に有意な低下を認めた。IL-10陽性細胞の割合は各時間を通じて、IL-4陽性細胞の割合は培養6時間にて、IgA腎症群にて有意な増加を認めた。IgA腎症においてはTh2-cytokine優位性であることが示唆されたが、cytokine陽性細胞の割合と血清IgA値や尿蛋白・腎機能等の臨床検査所見との間には有意な相関関係は認められなかった。
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