研究課題/領域番号 |
11770595
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
種本 雅之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40303945)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 内向き整流性カリウムチャネル / 膜2回貫通型カリウムチャネル / 酸塩基平衡 / 体液調節機構 / 循環器系 / 腎尿細管 / イオン輸送 |
研究概要 |
腎遠位尿細管でのイオン輸送はNa+-K+ATPase(ナトリウムポンプ)により制御されているが、その調節機構は明確にされていない。内向き整流性カリウムチャネル(Kir)はナトリウムポンプの作用に対してK+リサイクリング機能を果たし、腎遠位尿細管におけるイオン再吸収機構において重要な役割を果たすと考えられる。本研究では腎遠位尿細管におけるKirの機能に関して以下の点を明らかにし、Kirが腎遠位尿細管イオン輸送調節体として機能している可能性を明らかにした。本研究で明らかにした主なものを以下にあげる。 1.Kir familyに属するKir5.1に対する特異的抗体を作成し組織染色を施行し、Kir5.1が腎臓に於いて遠位尿細管のみならず近位尿細管を含めた広い範囲に渡って基底膜側に発現しており、Kir4.1と遠位尿細管にて共存していること。 2.免疫沈降法を用いることにより、Kir5.1がKir4.1と遠位尿細管にて共存するだけでなく実際にheteromerを形成している可能性が高いこと。 3.Kir5.1はKir4.1とheteromerを形成することにより生理的pHの変動範囲内でそのチャネル活性を大きく変化させることを電気生理学的手法にて明らかにし、Kir5.1-Kir4.1heteromerが生体に於いてプロトンセンサーとして機能している可能性があること。 これらの知見は尿細管基底膜側プロトンセンサーとしてのカリウムチャネルの存在を世界で始めて明らかにしたものであり、腎臓での酸塩基平衡調節機構の解明に繋がるものである。 更に、イオン輸送に伴って生じると考えられる水輸送に関しても、腎遠位尿細管に発現しているwater channelであるAQP4を用いて、その細胞内局在がカルボキシル末端26アミノ酸が重要であることを明らかにしており、今後は生体の水を含めたイオンの最終調節の場である腎遠位尿細管の生理機構を分子レベルから解明しようとしている。
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