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IgA腎症の発症と進展に関する遺伝素因の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11770608
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 腎臓内科学
研究機関川崎医科大学

研究代表者

福島 達夫  川崎医科大学, 医学部, 講師 (70248219)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードIgA腎症 / 遺伝子多型 / 酸化的DNA障害 / 連鎖解析 / 酸化的ストレス
研究概要

本研究は2つの骨子によって構成されている。(1)IgA腎症の発症に関する遺伝子の検索を目的とした連鎖解析と、(2)進行に関する遺伝子の検索である。
(1)IgA賢症発症に関する遺伝子の検索。 最近報告された常染色体優性形式のIgA腎症発症遺伝子座位である6q21-22での連鎖解析を、家族内発症ならびに近親婚発症例で連鎖解析を行った。家族内集積家系では有意な連鎖は認められなかったが、近親婚症例16家系中2家系でこの座位がhomozygoteであることが確認され、これらの家系については連鎖の可能性が示唆された。しかし、残り14家系ではこの座位には連鎖しておらず、他の候補座位についての検討を行う必要がある。また、連鎖が証明された家系においては、原因遺伝子解明の目的で、この部位でのpositional clonimgを行う予定である。
(2)進展に関する遺伝子の検討。 核酸の酸化的障害に着目して、その遺伝子多型と慢性糸球体疾患とくにIgA腎症の臨床像との関連性についての検討を行っている。今回検討を行ったhuman 8-oxoguanine DNA glycosylase(hOGG1)遺伝子にはCys/Serのdiallelic polymorphismの存在が報告されており、Cys alleleではhOGG1活性が低く、酸化的核酸障害の除去ならびに修復が不良であることが報告されている。今回われわれが行った、hOGG1の遺伝子多型と長期IgA腎症罹患患者の臨床像との関連性の検討では、IgA腎症と診断され腎機能予後不良群での遺伝子頻度はCys=63%で、腎機能予後良好群のCys=47%と比較して(p<0.05)、腎機能予後不良群にCys alleleをもつ症例が多いことが示された。またCysをhomozygoteで持つ群の50%が末期腎不全に陥っており、Ser/Cysのheterozygoteでは27%、Serをhomozygoteで持つ群では16%と、Cys alleleをhomozygoteで持つ群では腎機能予後が不良であることが示された。また臨床像の比較ではCysを持つ群とくにhomozygoteで持つ症例では尿タンパク量が多く、腎機能低下速度が速いことも示された。以上のごとく、核酸の酸化的障害がIgA腎症の長期予後と関連していることを遺伝学的見地から見い出し、2000年度のAmerican Society of Nephrologyで発表した。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tatsuo Fukushima et al: "hOGG1 Polymorphism Correlates with Progression of IgA Nephropathy."J Am Soc Nephrol. 11,. 60A-61A (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Tatsuo Fukushima et al: "hOGG1 Polymorphism is Correlated with Pathogenesis of Diabetic Nephropathy"J Am Soc Nephrol. 11. 114 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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