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胃がんの腹膜播種性転移における細胞接着因子インテグリンβ4の役割とその臨床的意義

研究課題

研究課題/領域番号 11770671
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科学一般
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

山内 健義  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70296614)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード細胞接着因子 / インテグリンβ4 / 胃癌腹膜播種性転移
研究概要

1)胃癌細胞株10株のSCIDマウスの腹膜播種モデルを作成し、それらの腹膜播種能を腹腔内に形成された腹膜結節数より評価し、インテグリンの発現をウエスタン・ブロット法およびフローサイトメトリー法で定量的に解析し、腹膜結節数と比較検討した。インテグリンβ4の発現量のみが、腹膜結節数と相関係数-0.663で有意な逆相関を示し、胃癌の腹膜播種進展にインテグリンβ4が関与する可能性が示唆された。
2)インテグリンβ4をほとんど発現せず、高い腹膜播種能を有する未分化型の胃癌細胞株TMK-1に全長のインテグリンβ4 cDNAを導入し、それらの腹膜播種能をSCIDマウスの腹膜播種モデルを用いて評価した。導入株における腹膜結節数は、コントロール群に比し有為に減少し、腹膜結節数とインテグリンβ4発現量は相関係数-0.941、P<0.001で強い逆相関を示した。
3)漿膜浸潤を伴う胃癌症例120例を用いた臨床病理学的検討を行ったところ、胃癌組織のインテグリンβ4発現の消失は、未分化癌で高頻度(29.5%)に認められ、癌の分化度と腹膜播種に有意な関連が見られ、多変量解析によりインテグリンβ4発現の消失が最も有意な腹膜播種の危険因子であることが明らかとなった。さらに、インテグリンβ4陰性例では腹膜播種再発までの期間が短く(P<0.0001)予後が不良(P<0.01)であった。
以上から、胃癌の腹膜播種性転移において、インテグリンβ4発現の消失の重要性が示唆され、胃癌患者におけるインテグリンβ4発現が、腹膜播種の予測および予後因子になりうる可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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