研究概要 |
(1)ピッグの骨髄細胞がヒトの骨髄間質細胞(ストローマ)上において分化、増殖することを証明した。ヒトストローマを培養後、ブタより採取した骨髄細胞を混合培養し、ストローマ細胞上にて分化増殖した造血幹細胞を顕微鏡およびフローサイトメトリーにて確認した。(裏面;業績1)今後、長期培養に不可欠である骨髄細胞増殖サイトカインIL3,GCSF,SCFを培養系に加えてさらに長期培養が可能であるか否かの検討を続行する。ブタIL3などのクローニングを現在施行中である。 (2)拒絶反応の早期マーカーとしてレシピエント末梢血リンパ球上に発現するSialyl LewisX(CDl5s)についてしらべた。CD15sは腎移植後に急性拒絶反応に陥った患者全員の末梢血リンパ球に強く発現していた。また、ステロイド治療に抵抗性の重篤な拒絶反応患者ではステロイド反応性の比較的軽度な急性拒絶反応患者に比べてこのCD15sの発現は強く発現していた。(裏面;業績2、3) (3)トランスジェニックピッグの腎臓をサルに移植した。このピッグの細胞は補体制御因子が挿入されており超急性拒絶反応は惹起されない。次なる障害である細胞性拒絶反応のマーカーとして(2)にて有効であることが証明されたCD15sを使用した。(submission)
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