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成人呼吸窮迫症候群(ARDS)後に生じる肺線維化と増殖因子

研究課題

研究課題/領域番号 11770744
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 胸部外科学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

澤藤 誠  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10226079)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードARDS / 急性肺障害 / 線維化 / 細胞外マトリックス / 肺障害
研究概要

【背景及び方法】急性呼吸促迫症候群(ARDS)がlate phaseに陥ると不可逆的な呼吸不全となり,致死率が高くなる.ARDSのlate phaseの病態、とくに細胞外マトリックスの変化を明らかにするために、我々はLPSの持続静注と高濃度酸素曝露(FiO_275%)10日間による,ARDS subacute phaseのラットモデルを作製し(O+L群),肺組織中のコラーゲン量を肺の構造を裏打ちしている細胞外マトリックス変化の指標とし,肺障害と再生に関与しているTGF-β1,マトリックス分解酵素(MMP)との関連を検討した.
【結果】肺組織中のhydroxyproline量はコントロール(C)群1.71±0.28(μg/mg tissue)であったのに対し,酸素曝露群(O群)では1.32±0.19と有意に低下し(p=0.0075),LPS投与群(L群)では2.01±0.34と有意に増加していた(p=0.0352).O+L群では1.55±0.11であった.肺組織中のTGF-β1はC群352±143(pg/mg tissue)であったのに対し,O群でのみ558±243と有意に低下し(p=0.0392),L群では311±37,O+L群では334±52であった.
BAL中のcollagenase活性とgeratinase活性はO群とO+L群ではC群と比較して有意に高値であった。組織学的検討では,O群とO+L群とで正常肺胞構造の破壊が認められた.L群では肺胞壁の肥厚が著明であった.O+L群では肺胞構造の破壊が著明な部分と肺胞壁の肥厚が認められる部分とが混在していた.
【考察及び結果】肺組織中のコラーゲン量と組織学的所見より,高濃度酸素曝露とLPS持続静注は細胞外マトリックスに対して相対する影響をもたらすことが分かった.高濃度酸素曝露は肺組織中のコラーゲン量を減少させ気腫化生じ,LPS持続静注はコラーゲン量を増加させ線維化を生じさせた.酸素曝露+LPS投与群では相殺するかたちで中間の値をとり.線維化と気腫化の混在が認められた.細胞外マトリックスの変化にはMMPやTGF-β1の関与が示唆された.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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