研究課題/領域番号 |
11770773
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
戸田 正博 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20217508)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | グリオーマ / 脳腫瘍 / 抗原 / 遺伝子 / 血清 / 癌 / 腫瘍抗原 / クローニング / ファージベクター / SEREX |
研究概要 |
悪性脳腫瘍(グリオーマ)は極めて治療困難な疾患であり、新たな治療法の開発が強く望まれている。本研究では、グリオーマに対する新しい免疫療法の開発を目的として、癌患者血清で患者自身の癌細胞を検索する方法に、分子生物学的手法を取り入れたSEREX(Serological identification of antigens by recombinant expression cloning)法によるヒトグリオーマ特異的抗原遺伝子の単離を試みた。 2種類のグリオーマ細胞株からmRNAを抽出し、cDNAを合成した後、λZAPIIファージに組み込みcDNA libraryを作製した。患者血清一人あたり5x10^5個のファージをプレーティングした後、ニトロセルロース膜にプロットし、グリオーマ患者血清(1:100希釈)と反応させて、陽性クローンを単離した。12人のグリオーマ患者血清を用いてスクリーニングした結果、92個の陽性クローンを単離した。塩基配列解析により、それらの抗原は52種類の遺伝子をコードしていることが明らかになった。さらに単離された抗原を、様々な患者(グリオーマ患者、他の癌患者、他の脳疾患患者、および健常人)血清中IgGとの反応を解析したところ、 2種の新規遺伝子を含む、7種の遺伝子産物はグリオーマ患者血清とのみ反応を示した。 以上、本研究ではSEREX法を用いて、グリオーマ患者血清中IgGに特異的に反応する抗原遺伝子を単離した。
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