研究課題/領域番号 |
11770782
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
山口 文雄 日本医科大学, 医学部, 講師 (70267219)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | FGF / FGFR / astrocytoma / glioma |
研究概要 |
悪性グリオーマにおいて成長因子であるFGF(Fibroblast Growth Factor)とその受容体のFGFR(FGF Receptor)はその発生、増殖、浸潤を促進する因子として重要である。FGFRはRNA alternative splicingによって様々なisoformを作るが、細胞内のtyrosine kinase domainが欠失したtype(truncated type)も存在する。このtypeはtyrosine kinase活性を持たず、細胞内で核への分裂刺激を出さない。また正常なtyrosine kinase domainを持つFGFRに結合し、この受容体の機能を阻害する。これをdominant-negative mechanismと呼んでいる。正常astrocyteと神経膠腫樹立細胞株にてどのようなtypeのFGFR1が発現されているか特にその細胞内部分について検討した。正常脳白質と樹立神経膠芽腫細胞を用いて各組織よりmRNAを抽出、reverse transcriptionによりcDNAをつくった。FGFR1の細胞内部分のtyrosine kinase部分特異的なPCR primerを作製した。このプライマーセットでFGFR1 full length formとtruncated formが認識できる。現在のところ神経膠芽腫細胞ではtruncated formは発現していないことがわかった。また、正常astrocyteではFGFR1の発現自体が非常に低くいが、細胞外がα typeのものが主であり、これに続く細胞内ドメインの構造、塩基配列の解析を現在も行っている。今後、悪性度が低い神経膠腫や悪性度の高い神経膠芽腫の中でも予後が良いものなどでtruncated formが発現しているかを検討する予定である。
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