研究課題/領域番号 |
11770812
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
森岡 秀夫 慶應大, 医学部, 助手 (10230096)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 軟骨 / 抗腫瘍物質 / 悪性腫瘍 / 血管新生 / Plasminogen activator / Plasminogen activator inhibitor / アポトーシス / 分化 |
研究概要 |
平成11年度研究実績 (ヒト軟骨細胞の培養と抗腫瘍活性の検討) 人工関節手術時に得られた関節軟骨より樹立された、ヒト軟骨細胞培養株を実験に用いた。培養液はRPMI1640を使用し、培養液には軟骨細胞の分化・維持に必要なTGF-βなどの各種サイトカインとウシ胎児血清を添加した。単層培養では本軟骨細胞は、ポリゴナールの増殖を示し軟骨基質の産生を認めた。培養上清を採取し、限外濾過膜AmiconYM-100、TM-30、YM-3で濃縮し、これをSephadex G-100 superfineカラム・Con-A アフィニティカラムに通し、得られた蛋白がPAのinhibitor活性を持っていることをimmunocapture法で確認した。次に本軟骨細胞培養株をコラーゲンビーズを用いた回転培養系に移し、大量培養を試みた。この培養上清を2000ml蓄積し、限外濾過膜で徐々に濃縮、得られた蛋白からSephadex G-100 superfineカラム・Con-Aアフィニティカラムを用いてヒトCD-PAIを精製した。CD-PAIはSDS-PAGEでほぼ単一なバンドとなり、精製したCD-PAIを用いてin vitro及びin vivoで抗腫瘍活性の検討をB16melanoma細胞を使用し行った。また、同時にマトリゲルを用いたinvasion assayもあわせて行った。In vitro、in vivoともに本蛋白の抗腫瘍活性が認められ、ヒト軟骨由来のCD-PAIは、軟骨組織に含まれる抗腫瘍物質の一つであることが示された。平成12年度は、本蛋白の解析及び抗腫瘍活性のメカニズムを解明するため、悪性腫瘍のMMP産生能などへの影響、さらに核異型などの悪性腫瘍の形態学的変化に及ぼす影響についても検討を進める予定である。
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