研究課題/領域番号 |
11770888
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大西 毅尚 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (50293783)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 前立線癌 / Phenylacetate / 細胞周期 / p27Kip / 前立腺癌 / p27^<Kip1> / フェニルアセテート |
研究概要 |
前立腺癌に対してアンドロゲン除去療法に変わる治療法として、分化誘導療法の有用性を調べるため、Phenylacetate(PA)を用い、PAがアンドロゲン依存性前立腺癌細胞株(LNCaP)に及ぼす影響を、細胞周期関連蛋白の変化と、それらによる細胞周期進行抑制のメカニズムの解明を目的として研究をすすめ、PAにより細胞周期のG1期において細胞周期進行抑制(G1arrest)が起こることがわかった。そのメカニズムとしての発現増加とCDK2活性の抑制、およびそれに伴うRb蛋白のリン酸化の低下によりG1arrestが引き起こされることがわれわかった(以上平成11年度)。本年度は、アンドロゲン非依存性前立腺癌細胞株(我々が樹立したアンドロゲン依存性LNCaPおよびPC-3)におけるPAの効果と、そのメカニズムを調べた。結果として、LNCaPと同様に、PAによる細胞増殖抑制効果が認められ、G1arrestが引き起こされた。また、p27Kip1の発現増加とそれに伴うCDK2活性の抑制、およびRb蛋白のリン酸化の低下も認められた。さらに、p27Kip1のantisense oligoをトランスフェクションしてPAの効果を調べたところ、その細胞増殖抑制効果が消失した。以上の結果より、PAによる細胞増殖抑制効果は、アンドロゲン依存性、非依存性前立腺癌細胞株ともにみられ。p27Kip1の発現増加が直接関与していることが証明された。本研究はAnticancer Reserch20:3075-3082(2000)に掲載された。
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