研究課題/領域番号 |
11770901
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
小島 祥敬 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (60305539)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 尿道下裂 / 陰茎 / 尿道 / アンドロゲンレセプター / 抗アンドロゲン剤 / 妊孕性 / 精子運動能 / 受精率 / 索組織 / ホルモン / 性分化 |
研究概要 |
妊娠14-20日目の雌(SD)ラット母体に非ステロイド性抗アンドロゲン剤Flutamideをを7.5mg連日投与し、出生した雄ラットの外陰部を観察したところ、ほぼ100%に尿道下裂を認めた。これら尿道下裂ラットの外陰部は、ヒト尿道下裂患者と同様の外陰部形態を示した。胎生期における陰茎および尿道形成過程を解明するために、前述の方法により尿道下裂ラットを作製し、胎生16.5日目から出生直後までの陰茎を連日採取して組織標本とし、(1)ヘマトキシリンエオジン染色による尿道形成過程の検討、(2)アンドロゲンレセプターの発現、(3)走査電子顕微鏡による立体構造の検討を行った。コントロールとして、Flutamide非曝露胎生期ラットの陰茎を採取した。(1)(3)の結果から、正常の尿道は胎生期に尿道溝が形成され、その両側の尿道ヒダが尿生殖洞から先端に向かって癒着し、陰茎尿道溝が完全に閉じた段階で、陰茎先端からの尿道腔と連絡して形成されることが観察された。尿道下裂は、尿道の形成に不可欠な男性ホルモンの分泌や作用発現の障害のために尿道の形成過程が途中で障害されるために発生すると推測されているが、本実験モデルでは、胎生期尿道が陰茎先端に向かって伸展するのではなく、陰茎尿道溝の閉鎖が不完全に終わり、結果として陰茎腹側に外尿道口が開口していることが観察された。また免疫染色によりアンドロゲンレセプターは、尿道下裂ラット、正常ラット共に陰茎包皮において発現を認めた。ウエスタンブロティングの結果からアンドロゲンレセプターの発現量は、尿道下裂ラットと正常外陰部ラットでは有意な差を認めなかった。
|