研究概要 |
Materials and Methods:正常者2名と結石患者5名の白血球内よりOPN-DNAをSSCP分析し、その結果を元に、OPN-DNAのsequenceを行った。sequenceの結果、アミノ酸250番目(Ala-250)でのGCC→GCTの変異を認めた。同部分の変異の頻度を確認するため、正常者(NS)25名、家族内発生結石患者(FSF)36名、2回以上の既往を有する再発結石患者(RSF)40名より末梢血OPN-DNAを抽出し、RFLP法を用い、Ala-250の変異の程度を検討した。 Results:方法の如く、アミノ酸コード上250番目のAla-250が正常者では本来のコードであるGCCであったが、結石患者5名はGCTと、C→Tへの置換を認めた。この変異の頻度を確認したところ、正常コードのホモGCCはNSでは11/36,FSFでは1/25,RSFでは1/40、ヘテロGCC・GCTはNSで16/36,FSFで15/25,RSFでは26/40、ホモGCTはNSで9/36,FSFは9/25,RSFは13/40であった。また正常コードのGCCの遺伝子頻度はNSでは0.528、RSFは0.3、RSFは0.35と正常者に高かった。変異したGCTの遺伝子頻度はNSでは0.472、RSFは0.7、RSFは0.65と結石患者に高かった。親子間で結石症を有する5家系内でのAla-250の推移を確認したところ、5家系中全例結石患者である親のAla-250の塩基置換が結石を有する子供へ受け継がれていた。
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