研究課題/領域番号 |
11770927
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 東京大学 (2000) 埼玉県立がんセンター (1999) |
研究代表者 |
川名 敬 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60311627)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 子宮頚癌 / ヒトパピローマウイルス / L2蛋白質 / 予防ワクチン / 経鼻免疫 / ヒトパピローマウイルス感染症 / 中和抗体測定系 / 膣分泌液中の中和抗体 / 遺伝子型共通ワクチン |
研究概要 |
子宮頚癌の発生に深く関与しているヒトパピローマウイルス(HPV)は、性行為感染により腟粘膜や子宮腟部の粘膜上皮に感染する。このHPV感染を防御することで、子宮頚癌の発生を制御する試みが既に諸外国で始まっている。しかし、子宮頚癌に関連するHPVは10種類以上(16、18など)あり、それらの抗原性はHPV型によって異なっているため、どの型のHPVにも有効なワクチンを開発することが大きな課題となっている。 本研究ではHPVの粒子を形成する蛋白質のうち、L2蛋白質に注目し、その一部にどのHPV型にもほぼ共通でかつHPV粒子の表面に露出している領域があることを見出した。HPV16型のこの領域と同じアミノ酸を持つ合成ペプチドをL2ワクチンとして、BALB/cマウスでのワクチン実験を行った。HPVは性器感染することを考慮し、粘膜免疫を誘導できるように経鼻接種により16L2ペプチドを投与した。マウスの血清中、腟洗浄液中にHPV6、16、18型に対する特異抗体が誘導された。腟洗浄液中には主としてIgA抗体が誘導された。HPVはマウスには感染しないため、ワクチンの効果判定には、培養細胞でのHPV感染系を用いた。マウス血清中、腟洗浄液中のいずれにも、HPV6、16型の感染を阻害できる中和抗体が含まれていた。L2ペプチドワクチンの経鼻接種は、性器粘膜面に複数のHPV感染を阻害できる抗体を誘導できることが示された。 一方、MHCクラスIIのハプロタイプが異なる系統であるC57BL10マウスで同様のワクチン実験を行ったが、特異抗体が誘導されなかった。16L2ペプチドをC57BL10マウスのMHCクラスII分子に結合できるように改変したところ、BALB/cマウスと同様の中和抗体誘導が示された。このペプチドワクチンはMHCハプロタイプに応じた改変が可能であることが示された。
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