研究課題/領域番号 |
11770945
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
奈須 家栄 大分医科大学, 医学部, 助手 (30274757)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 子宮内膜間質細胞 / cytokine network / hepatocyte growth factor / IL-4 / RANTES / IL-6 / IL-8 / サイトカインネットワーク / IL-1β / TNF-α / lipopolysaccharide / interferon-γ |
研究概要 |
子宮内膜には子宮内膜腺上皮、子宮内膜間質細胞、マクロファージ、リンパ球などの炎症細胞などの多彩な細胞が存在しており、それぞれがTNF-α、IL-1β、IL-4、IL-6、IL-8、IFN-γ、M-CSF、HGF、VEGFなどの多様なサイトカイン、増殖因子を産生し、月経周期に伴って形態的、機能的に周期的変化を繰り返している。また妊娠時には、胎児成分である絨毛細胞が子宮内膜内に浸潤し、同様に多種のサイトカイン、増殖因子を産生する。これらのサイトカインは子宮内膜において複雑なサイトカインネットワークを形成し、月経、細菌感染、着床、妊娠の維持に重要な役割を果たしている。しかし現在のところ、局所におけるサイトカインネットワークはそのごく一部しか解明されていない。我々は正常子宮内膜間質細胞の培養系を確立し、子宮内膜間質細胞のサイトカイン産生調節について検討してきた。今年度は子宮内膜間質細胞のサイトカインおよび増殖因子の産生に着目し、局所で産生される種々の外因性サイトカインが、子宮内膜間質細胞に及ぼす影響について検討を行うとともに、子宮内膜間質細胞から産生されるサイトカインの他の細胞への作用について検討した。 その結果として今年度は、子宮内膜間質細胞におけるRANTESの産生とその調節(Mol Hum Reprod 2000;6:246-251)、絨毛癌細胞株BeWoにおけるIL-6およびIL-8産生とその調節(Placenta 2000;21:354-360)、絨毛細胞の浸潤能に対するHGFの作用(J Reprod Fertil Suppl 2000;55:73-80)、子宮内膜間質細胞のサイトカイン産生に対するIL-4の作用(Mol Hum Reprod in press)の4編の論文を発表した。 今後さらに本研究を進めることにより、子宮内膜におけるcytokine networkの全容が明らかなると考えられる。
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