研究概要 |
臍帯血をPBS(-)の細胞浮遊液にホルムアルデヒドを加えて固定し、Y染色体のαサテライト領域をコードするプライマーとdUTP-biotinをdNTPsに適量含むPCR反応液を作成し、cell suspension In Situ PCRにH12年度に成功した。さらにアビジンFITCを用いた間接蛍光抗体法にてシグナルを有核赤血球やリンパ球等の有核成分に認めることに成功した。次にシグナルを検出できた臍帯血を用いてFACStarでsortingを試み、なんとかSortingが可能であったが、母胎血中の胎児由来有核成分の濃度が400,000〜1,000,000の有核球中に1個しか存在しないという、極端に少ないため、妊婦の静脈血液からの分離は成功していない。磁石を用いたMACS(magnetic avtivated cell sorting)を本年度新たに試み、CD71(Tranferin-Receptor),CD36,CD34の3種類の抗体を用いてSortingを実行した。この抗体の中ではCD71が一番適していた。また検体量も少なくて済み、機械のメンテナンスに気を付ける必要はなく、いつでも簡単にSortingができ、有核赤血球の収率はFACSによるSortingに比べて更に一桁多いことが、確認された。 目下MACSにてSortingを行い、全体の有核血球数に比して本当の数はどの程度なのか検体数を増やしてデータを集積している。 この結果を第46回「日本不妊学会」にて発表予定で、またPrenatal diagnosisに投稿準備中です。
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