研究課題/領域番号 |
11770996
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
脇坂 浩之 愛媛大学, 医学部, 助手 (30304611)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 単純ヘルペスウイルス / HSV / ベル麻痺 / 顔面神経 / 電子顕微鏡 / 単純ヘルペスウイルス1型 / 神経障害 |
研究概要 |
ベル麻痺の病因について、HSV-1の関与が有力視されているが、現在のところ、HSV-1感染による神経麻痺の発症機序についての詳細は不明である。HSV-1が、いつ、どのような経路で顔面神経に感染し、どのような機序で神経障害を起こすのかを明らかにすることで、ウイルスの早期の検出の可能性を高め、麻痺発症予防、抗ウイルス薬の効率的な使用時期の決定、また、現在、本疾患の治療で主に使われているステロイド剤の投与の是非と投与量の決定に貢献できると考え、本年度の(平成12年度)本研究では、前年度の研究で明らかになったHSV-1増殖部位である顔面神経膝神経節、脳幹部下行脚、顔面神経核の電子顕微鏡による経時的観察を行った。その結果、膝神経節部では、神経細胞でHSV-1が増殖した後、周辺に感染が拡がることで、神経障害をきたしていた。下行脚部では、当初アストロサイトに感染したHSV-1が細胞破壊的な増殖の結果、オリゴデンドロサイトへ感染し、その結果非常に著名な脱髄病変を形成していた。一方で顔面神経核では神経細胞での小規模なウイルス増殖を認めるのみであった。今後、これらの感染細胞の予後、あるいは潜伏感染への移行の有無について検討していく必要があると考えられた。
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