研究課題/領域番号 |
11771185
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山座 孝義 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (80304814)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 骨吸収 / 分泌 / 小胞輸送 / 小胞輸送蛋白 / 膜輸送 / 膜輸送蛋白 / Rab蛋白ファミリー |
研究概要 |
本年度の研究テーマは、ホスファチジルイノシトール3リン酸(PI-3 kinase)のインヒビターであるwortomaninn(WT)を培養破骨細胞のメディウム中に添加した場合の小胞輸送関連蛋白であるRab3AおよびRab5A、Srcの局在を免疫光顕法、さらに免役電顕法にてそれらの局在を検索しWT無添加群での破骨細胞における局在と比較の検討であった。本研究を遂行していく上でのパイロットスタディーとして、WT投与における破骨細胞の機能的形態学的変化を同定するために、マウスに濃度1mg/kgのWTを静脈内投与し、骨吸収関連蛋白分解酵素で破骨細胞に特異的に発現するカテプシンKの局在変化を免疫電顕法にて検索した。結果は、WT投与後刷子縁の消失による骨吸収面へのカテプシンKの分泌が抑制され、自身の細胞内への蓄積が観察された。したがって破骨細胞の骨吸収能にPI-3kinaseが一役を演じていることが判明し、平成12年度日本保存学会秋季大会にてこの内容を報告した。本科研の主要テーマである培養破骨細胞における標的小胞輸送関連蛋白の局在について、まずは正常破骨細胞における検索をおこない、Rab3AおよびRab5Aについては免疫光顕法さらに免役電顕法にてそれらの局在が破骨細胞の特徴の1つである刷子縁の膜上さらに細胞内小胞および空胞の膜状に特異的な局在が認められた。一方Srcについては、使用した抗体の性質(モノクローナル抗体)から過去の報告(刷子縁および小胞の膜上)と同じデータの獲得が不可能であった。したがって、今後は使用抗体の性質等の再検討が必要である。またWT添加時のこれら蛋白の局在変化については、Rab3Aに関しては破骨細胞内への集積というデータが得られているが、ほかの分子については現在検討中である。また破骨細胞性骨吸収という観点から国際雑誌に関連研究を論文発表した。
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