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繊維強化型ハイブリッド義歯に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11771248
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関日本大学

研究代表者

谷本 安浩  日本大学, 松戸歯学部, 助手 (40312045)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードガラス繊維強化型プラスチック / ポリメタクリ酸メチル / ハイブリッド化 / 複合はり理論 / 有限要素法 / 繊維強化プラスチック / カップリング効果
研究概要

本研究では,比剛性,比強度に大変優れているガラス繊維強化プラスチック(Grass Fiber Reinforced Plastics,GFRP)を用いて義歯を補強するため,歯科の床用材料として使用されているポリメタクリ酸メチル(PMMA)にGFRPを挿入したPMMA/GFRP/PMMAハイブリッド強化材を試作した.具体的には,シランカップリング剤により表面処理されたガラス繊維(クロス材)を4枚積層して,これを金型の中にセットし,PMMAに含浸させて熱硬化させることによって,PMMA/GFRP/PMMAハイブリッド材を作製した.なお試験片の厚さ(mm)は,PMMA/GFRP/PMMA=0.6/0.6/0.6とした.力学的特性について明らかにするため,インストロン万能試験を用いて曲げ試験を行った.またスキン層であるPMMAとコア層であるGFRPの接合が完全であり,スキン/コア界面において,ひずみが連続的であると仮定した場合の材料力学における複合はり理論により,PMMA/GFRP/PMMA材の弾性率の理論値を算出した.さらには有限要素法(Finite element method,FEM)により,PMMA/GFRP/PMMA材の曲げ特性を予測した.このようにPMMA/GFRP/PMMAハイブリッド材の力学特性について実験,解析両面から検討した結果,以下のような知見が得られた.
(1)曲げ試験の結果,PMMA単体材料の曲げ弾性率は1.74GPa,曲げ強度は54.13MPa,また強化材であるGFRPの曲げ弾性率は14.13GPa,曲げ強度は409.67MPaであった.この二種類の材料を組み合わせたPMMA/GFRP/PMMA材の曲げ弾性率は2.95GPa,曲げ強度は126.39MPaであり,PMMAにGFRPを挿入したPMMA/GFRP/PMMAハイブリッド材は従来のPMMAと比べて,曲げ弾性率は1.7倍,曲げ強度は2.3倍向上した.このことからPMMAの特質(成形の操作性,色調など)を維持して,弾性率や曲げ強度の高い材料を開発することができた.
(2)完全接合を仮定した複合はり理論より算出された弾性率の理論値(2.13GPa)およびFEMを用いて得られた弾性率の解析値(2.18GPa)と,実験値(2.95GPa)を比較することによって,本研究で試作したPMMA/GFRP/PMMA材の接合度合いが良好であるとともにハイブリッド化の有効性についても確認できた.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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