歯科外来患者に対し、プロポフォールを投与した際の回復過程を観察し、従来歯科臨床において頻用されているミダゾラムとの比較を行った。 【方法】鎮静法下において歯科治療を行う全身状態良好な外来患者を対象とした。静脈路確保後モニタリング(血圧、心拍数、経皮酸素飽和度測定)下にて、呼名反応とベリルの徴候を指標とし、術中至適鎮静状態を維持するようにプロポフォールの投与を行った(P群:5名、34.6±15歳)。プロポフォール最終投与から退院可能な歩行状態に回復するまでの時間を観察した。ミダゾラムも同様に投与し、観察した(M群:5名、32.0±13歳)。 【結果】P群の平均治療時間は36±14分、平均プロポフォール投与量は212.6±42.3mgであった。歩行状態は28±5分で回復した。M群の平均治療時間は41±16分、平均ミダゾラム投与量は4.0±0.7mgであり、歩行状態は47±8分で回復した。 【考察】平成11年度研究と同様に、持続投与を行った場合でもP群の回復はM群より早期であった。持続投与による呼吸抑制などの副作用も認められなかったことからプロポフォールは外来患者に対する静脈内鎮静法施行時に安全に使用できるものと思われる。
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