研究課題/領域番号 |
11771324
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
大庭 康雄 徳島大, 歯学部, 助手 (40294706)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 破骨細胞 / カテプシンK / 歯の移動 / 骨リモデリング / in situ hybridization |
研究概要 |
実験動物には7週齢のSD系雄性ラットを用い、Waldoらの方法に従い、上顎第一および第二臼歯間に矯正用エラスティックバンドを挿入し、歯の移動を行った。対照群として歯の移動を行っていない同週齢のラットを用いた。挿入後、12時間から12日まで経時的に組織を摘出し、固定および脱灰した後、パラフィン包埋し切片を作製した。カテプシンKに対するプローブとして、RT-PCR法を用いてラット顎骨より得られたcDNAをテンプレートとし、digoxigenin標識されたcRNAプローブを作製し、本プローブを用いて、カテプシンK mRNAの発現様相をin situ hybridization法にて検索した。 カテプシンK mRNAの発現は、移動開始12時間後から、圧迫側歯槽骨の破骨細胞に特異的に発現し始め、経時的に増加傾向を示した。移動開始3-4日後、カテプシンK mRNAを発現する破骨細胞の局在は圧迫側歯槽骨から牽引側歯槽骨広範囲に広がり、その数も増加する傾向を示した。移動開始7-12日後には、カテプシンK mRNAの発現は、圧迫側および牽引側歯槽骨歯において減少した。 以上の結果より、移動時における骨吸収おいて破骨細胞のカテプシンKが重要な役割を担っている可能性が示唆された。また、歯の移動時初期において、圧迫側にのみカテプシンK mRNAが発現することから、この部位特異的な発現が、歯の移動時における圧迫側と牽引側の骨吸収活性の差に関与している可能性が示唆された。
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