研究課題/領域番号 |
11771409
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福島 健 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (00272485)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アナンダミド / カラムスイッチングHPLC / DBD-COCl / NBD-COCl / PMSF / DBD-COC1 |
研究概要 |
昨年度は、HPLCによるラット脳内アナンダミドの高感度定量法の開発を行った。今年度は、アナンダミドの蛍光ラベル化に使用する蛍光試薬について再度検討した。以前から使用していたDBD-COClと同様にベンゾフラザン骨格を持つ蛍光試薬としてNBD-COClがある。この蛍光試薬も強い蛍光を生じることが知られている。そこで、これらの蛍光試薬で、アナンダミドを蛍光ラベル化し、その得られる検出感度について比較した。クロマトグラム上に得られたアナンダミドの蛍光ピークについて、FUMI理論を用いて解析した。その結果、DBD-COClを使用した場合の検出限界は2.39fmol、NBD-COClを使用した場合は、16.5fmolと算出された。したがって、DBD-COClを使用した方が、その検出限界が低く、高感度検出できることが明らかとなった。 一方、最近になりアナンダミドは、血液中に放出されると、LPSショックの早期メディエーターになりうる可能性が示唆されており、血液中アナンダミドの定量やその除去法の開発が望まれている。そこで、本法が血液中に放出されたアナンダミドの定量、ならびにその除去法の開発研究に利用できるか否かについて、血液を用いて予備検討した。血液にアナンダミドを0-30,000pg/mL(最終濃度)となるように加え、アナンダミド分解酵素の阻害剤であるPhenylmethylsulfonyl fluoride(PMSF)存在下(0.2mM)で、37℃で2時間インキュベートした。これらの試料を本法で測定した結果、良好な検量線を得ることができた(相関係数0.992)。したがって、本法はこうした研究にも応用できると考えられる。このように、本研究により開発されたカラムスイッチングHPLCは、生体内で生じるアナンダミドの分析研究に広く利用されていくことが期待される。
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