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簡易型レーザー光散乱測定装置の開発とアルツハイマー病治療薬探索への応用

研究課題

研究課題/領域番号 11771410
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理系薬学
研究機関金沢大学

研究代表者

甲谷 繁  金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (00242529)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドβ蛋白質 / レーザー光散乱 / 会合体形成 / 繊維化 / オリゴマー / 円二色性スペクトル / メラトニン / 高速液体クロマトグラフィー / 蛍光偏光解消法
研究概要

アルツハイマー病の発症は、分子量4Kのアミロイドβ蛋白(Aβ)が脳内で会合して繊維化し、分解または代謝されずに蓄積することが主な原因と考えられている。そこで、本研究では、Aβの繊維化をより簡単に検出するための簡易型レーザー光散乱測定装置を製作し、繊維化の機構とそれを阻害する物質の探索を行なった。以下に本研究で明らかになった知見を記す。
1.Aβの繊維化を簡易型レーザー光散乱装置で追跡したところ、0.1M tris-HCl(pH=7.4,35℃)緩衝液中において、60時間後から急激に繊維化が始まることを見出した。
2.繊維化が開始される前の緩衝液中のAβ平均分子量は、SDS-PAGE(電気泳動法)により20〜40k Daであることが分かった。すなわち、繊維化の前段階で5〜10個程度の可溶性Aβオリゴマーの形成が確認された。また、Aβ単量体もかなりの割合で残っていることも分かった。
3.円二色性スペクトルの結果から、Aβの構造は繊維化が始まるまでの間にランダムコイル構造からβシート構造に変化していることが確認された。つまり、このような構造変化がAβの繊維化の引き金になっていると思われる。
4.Aβの構造変化を阻害するといわれている脳内物質メラトニンを用いて、繊維化の阻害がみられるかを簡易型レーザー光散乱測定装置で検討した。しかし、メラトニンがAβの繊維化を阻害するという結論には至らなかった。
以上の知見から、Aβの繊維化をより迅速により簡単に観測する手段として、本研究で製作した簡易型レーザー光散乱測定装置の有効性が示された。したがって、本装置はAβの繊維化を阻害する薬物の探索に有効であると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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