研究課題/領域番号 |
11771468
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中嶋 美紀 金沢大学, 薬学部, 助手 (70266162)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 薬物相互作用 / 薬物代謝 / チトクロムP450 / CYP / ヒト肝ミクロソーム / ヒト胚ミクロソーム |
研究概要 |
抗不整脈薬であるアミオダロンはヒトにおいて主にN-脱エチル化を受けてデスエチルアミオダロンへと代謝される。本研究では、この反応を触媒するヒトP450分子種の寄与率を検討した。バキュロウイルス発現系ミクロソームを用いたアミオダロンN-脱エチル化酵素活性のクリアランスはCYP3A4が最も高く、ついでCYP2C8、CYP1A2、CYP2D6、CYP2C19の順であった。ヒト肝ミクロソームにおけるアミオダロンN-脱エチル化酵素活性はCYP3A抗体およびCYP3A4の阻害剤であるケトコナゾールによって強く阻害され、また、CYP2C8の阻害剤であるクエルセチンおよびCYP1A2の阻害剤であるフラボキサミンによっても阻害された。6検体のヒト肝ミクロソームにおけるアミオダロンN-脱エチル化酵素活性は低基質濃度ではCYP2C8の特異的酵素活性であるパクリタキセル6α-水酸化酵素活性と有意に相関し、高基質濃度ではCYP3A4の特異的酵素活性であるテストステロン6β-水酸化酵素活性と有意に相関した。発現系ミクロソームとヒト肝ミクロソームにおけるP450各分子種の特異的酵素活性の比(Relative Activity Factor,RAF)を用いてアミオダロンN-脱エチル化に関与する分子種の寄与率を算出したところ、低濃度域ではCYP2C8の寄与率が大きく、CYP3A4と同等またはそれ以上にもなる検体も認められた。高濃度域ではCYP3A4の寄与がほとんどであり、CYP1A2、CYP2D6、CYP2C19の寄与は小さいことを明らかにした。
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