研究課題/領域番号 |
11771492
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
宮地 尚子 近畿大学, 医学部, 助教授 (60261054)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 末期医療 / インフォームド・コンセント / 医師患者関係 / 告知 / 文化 / インフォームドコンセント |
研究概要 |
本研究は、末期医療における患者への真実告知のあり方が、日米において過去10年間にどのように変わってきたのか、告知を行う側の医師がその変化をどう認識してきたのか、また変化の背景にある社会文化的要因はどのようなものか、を探ることを目的としている。 本年度は以下のことを行った。 1)インタビュー調査 対象:日本人医師 方法:半構成面接。1人1回約1時間。対象者残り3分の2を終了した。 内容:現在の告知方針とその理由、具体的な患者・家族への情報提供の内容、過去10年間の変化、問題点や対処法、医師患者関係や死生観等の価値観の変化、医療を巡る社会状況の変化への認識、等。 4)テープ起こしとデータ分析 日本においては、真実告知やインフォームド・コンセントの重要性については過去10年間でかなり医師の意識や実践が高まっていた。 患者やその家族はより自発性・積極性を高め、癌末期の闘病の様子や思いが積極的に発信されるようになった。医療従事者側も、より対等な医師患者関係と支援者としての役割意識が強まっている様子が見受けられた。しかし、現場での様々な条件、時間的心理的余裕のなさから、理想通りの情報提供や支援は困難な状況が浮かび上がった。 米国では、マネージドケアによる医療構造の変化が医師患者関係にも大きな影響を及ぼし、個別的で心理面にも即した細やかなインフォームド・コンセントが困難になっている一方、情報提供の形式的な形での強制が、患者によっては害を及ぼしていることを指摘する声が多かった。
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