研究課題/領域番号 |
11771493
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人類遺伝学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
野村 純 千葉大学, 医学部, 助手 (30252886)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 突然変異 / 制御因子 / プロテアーゼ / モノクローナル抗体 / 結節性硬化症 / インターフェロン / 血清因子 / DNA修復 |
研究概要 |
I.突然変異誘導制御因子に対するモノクローナル抗体の作製 これまでの我々の解析により、突然変異誘導制御と、変異原処理による細胞のプロテアーゼ誘導とに相関があることが知られている。この点に注目し、突然変異誘導制御に関与するプロテアーゼの同定を試みた。抗プロテアーゼ抗体を変異誘導が高頻度で起こる細胞と低頻度の細胞間でのサブトラクティブ免疫法にて作製した。プラスチックプレート上で、培養ヒト細胞の粗抽出液と作製したモノクローナル抗体を反応させ、固層化した。この抗原抗体複合体に各種プロテアーゼに特異的な蛍光人工基質をそれぞれ加え、37℃でインキュベートした。蛍光強度が増加した5クローンの抗体に関して抗原抗体複合体中のプロテアーゼの特徴について、各種プロテアーゼインヒビターを用いて解析したところ、これらの活性は、セリンプロテアーゼインヒビターにより強く阻害されることより、セリンプロテアーゼに属するものであることが示唆された。 II.突然変異促進因子の遺伝子クローニング 我々は、結節性硬化症(TS)の患者血清中に変異の誘導を促進する活性があることを見出している。更に、この変異誘導促進活性を、ヒトインターフェロンβに対する抗体YSB-1は抑制するが、YSB-2は抑制しないことが分かっている。この2種類の抗体の反応性の差に着目し、TS由来血清因子のcDNAを検索した。TS患者細胞由来のcDNA expression libraryからYSB-1に反応するがYSB-2には反応しないクローンを選別した。このうち、全長cDNAが得られた未知遺伝子TT4をサイトメガロウイルスプロモーターを持つベクターに組み込み、ヒト培養細胞にトランスフェクトし、変異誘導活性について解析した。この結果、TT4導入細胞では、変異誘導頻度が上昇している可能性が示唆された。
|