研究課題/領域番号 |
11771505
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
岡 卓也 (藤田 卓也) 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (00247785)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 脳シナプトソーム / オリゴペプチドトランスポータ / PEPT2 / ジ・トリペプチド / キョートルフィン / RT-PCR / H^+oligopeptide transporter / synaptosomes / glycylsarcosine / Western 解析 |
研究概要 |
平成11年度および12年度の2年間にわたる研究により、脳におけるdi/tripeptidesの取り込みを単離してきたsynaptosomeを用いて検討することで、この取り込み機構を担っているのは主として、high affinity type H^+/oligopeptide transporter (PEPT2)であることを明らかにすることができた。以下にその結果を示す。 1.ラット脳シナプトソームを用いた検討により膜レベルでH^+/oligopeptide transporterの存在を明らかにした。すなわち、ラット脳シナプトソームへの[^<14>C]Glycylsarcosine(Gly-Sar)および[^3H]carnosine(β-Ala-His)の取り込み特性を検討した結果、上記ジペプチドの取り込みは単一の輸送系によりおこること、またH^+勾配を駆動力とする輸送担体であることが明らかとなった。速度論的解析により[^<14>C]Gly-Sar取り込みにおけるKinetic parameterはK_t=〜110μM、V_<max>=56.3nmol/min/mg proteinとなった。 2.RT-PCRおよびWestern blot解析の結果、脳シナプトソーム画分にはhigh affinity type H^+/peptide transporter PEPT2が発現していることが示され、この結果は1で示した速度論解析の結果を裏付けるものであった。 3.β-lactam antibioticsやACE inhibitorsがoligopeptide transporterの基質として認識されることが報告されていることから、脳シナプトソームにおけるPEPT2の基質認識特性について、[^<14>C]Gly-Sarの取り込み阻害実験により検討し、Kyotorphin(Tyr-Arg)やLeu-enkephalin分解物などがK_i=〜30μM程度のaffinityで競合阻害することが示された。 今後は、この膜小胞系を用いてPEPT2の取り込み活性調節に関与する情報伝達系に関して検討を行っていく予定である。
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