研究課題/領域番号 |
11771532
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 高知女子大学 |
研究代表者 |
川上 理子 高知女子大学, 看護学部, 助手 (60305810)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 家族看護 / 看護援助 / HPN / 準備性 / HOT |
研究概要 |
本研究の目的1)HPN、HOTケースと家族の、入院から在宅への移行する過程での準備状況を明らかにし、準備生を妨げている要因を明らかにするために、訪問看護サービスを受けており、事前に承諾の得られたHPNケース及び家族2例、HOTケース及び家族5例を対象に、面接法および参加観察法により、データ収集を行った。更に目的2)看護職がどのような指導・援助を行っているか、効果的な看護援助を障碍している要因は何かを明らかにするため、HOT・HPNに関わっている看護婦5名に半構成式のインタビューによるデータ収集を行った。 その結果、(1)家族の能力として『主介護者の能力の高さ』と、『家族全体の能力の高さ』が、家族の準備性を高めるための要因として抽出された。(2)動機づけでは、『医療者の働きかけ』『ケースの意思』『主介護者の意思』『家族の価値観』『社会的支援』『タイミング』といった要因が抽出された。(3)入院から在宅への移行過程の状況では、家族とケースは、入院中での準備よりむしろ、在宅療養開始後、試行錯誤を繰り返しながら、在宅継続への準備状況を整えていることが明らかになった。また、HPNではHOTよりも療養者が重篤で医療依存度は高く、準備性を高めるために、より看護援助が重要であることが示唆された。看護者が行っている指導・援助は、「患者の症状への援助」「患者の日常生活への援助」「介護家族の状態観察」という訪問看護での一般的な援助以外に、「IVH操作の指導」「清潔操作の指導」「緊急時の対応についての指導」を行い、繰り返し確認していた。HPNでは医療行為を家族が代行するために、主介護者の能力の高さが重要であると看護職は捉えており、入院中に十分な家族アセスメントと家族のエンパワーメントを促す看護援助が必要であると考えられる。
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