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子ども虐待予防のための看護方法に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11771555
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 臨床看護学
研究機関大阪府立看護大学 (2000)
三重県立看護大学 (1999)

研究代表者

大平 光子  大阪府立看護大学, 看護学部, 講師 (90249607)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード子ども虐待予防 / 妊娠期 / 母親としての自己像 / 看護介入 / 母親役割獲得過程 / 子ども虐待 / 母親役割 / 質的分析
研究概要

妊娠に伴う合併症及び不妊治療経験のない日本人妊婦で、妊娠後期から産褥3ヶ月までの縦断的な追跡が可能であった9名の初産婦を対象に、「その人なりの現実的な母親としての自己像を確立する」ための看護介入を実施した。看護介入と対象の母親役割獲得プロセスの変化について質的に分析した結果、平成11年度には妊娠期に実施した看護介入は、母親役割獲得プロセスを円滑に進める効果があることが明らかとなった。
平成12年度は、妊娠期に実施した看護介入と母親役割獲得プロセスに及ぼす効果について、さらに詳しく分析した。その結果、妊娠期の看護介入と母親役割獲得プロセスにおける効果には、次のような関係性を認めた。<母親になる過程で経験するアンビバレントの表出>を促し、<ステレオタイプの母親役割モデルへのとらわれから解放する>という看護介入は、【アンビバレントを吐露する】という効果をもたらす。この感情の吐露は、母親になることへの肯定的な気持ちに向かうエネルギーとなって、自分にとってしっくりくる母親役割モデルの探索をはじめるようになる。この効果はやがて、【自分とわが子の状況に応じた母親役割モデルを探索する】という効果を経て,【実際の育児場面で自分が直面するであろう困難や困惑などを予測する】という効果へとつながり、さらに【自分なりの母親像を模索する】という効果が現れる。つまり、自分の状況に応じた役割モデルの探索、実際の育児場面における困難や困惑の予測、自分なりの母親像の模索という3つの効果の好循環によって、母親役割獲得プロセスは重層的に促進された。
看護介入により、妊娠期から、わが子との関係性を意識しながら、母親としての新しい自己像を豊かにイメージすることを通して、産褥期の母親役割獲得プロセスが円滑に進むことが明らかになった。この成果の活用は、子ども虐待予防のための周産期における、具体的な看護援助方法の枠組みを明確化することにつながると考える。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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