研究課題/領域番号 |
11780122
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原田 章 大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (10263336)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 習熟度別クラス編成 / コンピュータリテラシー教育 / 一般情報処理教育 / コンピュータリテラシー / 共分散構造分析 / 能力別クラス編成 |
研究概要 |
大学における情報処理教育の効率的な運用を考える上で、習熟度別クラス編成を取り上げ、その効果を統計的に評価するという研究を行ってきた。その結果、次に挙げるような成果を得た。(1)学期途中でのコンピュータを使った実技試験の結果による習熟度別クラス編成によって、未習熟者に対する充分な教育を行うことができた。(2)学生のコンピュータに対する意識を試験結果と意識調査結果を組み合わせた統計解析によって的確に捉え、教官がよりよい教育計画を立てることができた。 本研究ではさらに、受講前アンケート調査や受講後のアンケート調査を使って、学生の習熟度を決める統計因子モデルの構築に取り組んだ。とくに、受講前アンケートによって、入学以前のコンピュータ利用経験、コンピュータ操作に対する自己評価、コンピュータに対する態度、コンピュータ不安傾向を調べ、入学時点での学生の分類を試みた。その結果、コンピュータ利用することに関して、すでに習熟していると思われる学生を群として取り出すことに成功した。これらの学生は、他の学生と比較して、意識や不安傾向が有意に異なり、授業においても教育しやすいと思われた。しかし、受講後の調査で、不安傾向が増加するという事態を招いた。これは、単に教育の問題であるというよりも、入学時点で学生が獲得していると思われたコンピュータに対する意識モデルが完全なものでなかったことが原因であると思われる。 このように、アンケート調査や実技試験によって、コンピュータに習熟しているかどうかを評価することが出来るようになったと思われる。また、コンピュータの習熟度を考える上での因子モデルも構築することができた。しかし、習熟している学生とそうでない学生の間に差異を見いだすところまで分析が進んでいない。これは、授業場面で得られるデータの質の問題であり、授業行いつつ質の高いデータを取る方法を考えていくことが今後の課題のひとつであると思われる。
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