平成11年12月に追加配分が決定したため、短期間の予算執行期間であったが、制約内において申請時の計画の達成を目指した結果、次の三点の成果を挙げた。 第一に、イギリスにおいて合意形成をめざす教育開発の中心的役割を果たしたヨーク大学の元グローバル教育センターのプロジェクトを、系統的に収集したこと。その規模と系統は、おそらく日本におけるイギリスのグローバル教育センターの資料としては唯一無二であり、本国にも体系的にそろっていないため、ヨーク大学教官の要請を受けて、複写を本国に返却する予定である。資料自体の分析は、数年内に成果として日本及びイギリスで発表する予定である。 第二に、日本における総合的学習の時間に関する実践を収集したことである。市販の資料はもとより、進行中の校内研究資料をあわせて60校分ほど収集することができた。平成12年度には、カリキュラム構成原理、および子どもの意思決定過程への支援方法の類型化し分析した論文を、成果として発表する見こみである。 第三に、実践校の授業の記録及び収集を行った。時間的制約もあり、今年度は仙台市内を中心とした数校しか記録できなかったが、そのうち1校の実践の分析は、現在執筆中の共著書に掲載予定である。
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