研究課題/領域番号 |
11780195
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 尚 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70240728)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 分散共用メモリ / 最適化コンパイラ / RCOP / ADSM / UDSM / メモリベース通信 / ワークステーションクラスタ / MBCF / 分散共有メモリ |
研究概要 |
研究代表者はMBCFを含む中粒度の遠隔メモリアクセス機構を持つ並列実行環境のための、共有メモリベースのプログラムに対する最適化コンパイラRCOP(Remote Communication OPtimizer)を開発中である。RCOPの入力プログラムは共有メモリ並列プログラム記述用のマクロライブラリPARCMACSで拡張されたC言語で書かれている。RCOPは研究代表者が考案したADSM(Asym-metric Distributed Shared Memory)とUDSM(User-level Distributed Shared Memory)と呼ばれる二つの分散共有メモリ方式をサポートしている。RCOPは共有メモリ並列プログラムを解析し、ADSM/UDSM用のキャッシュコンシステンシ管理コードを含んだC言語プログラムに変換する。出力されたC言語プログラムはgcc2.7.2(最適化レベルO2)でコンパイルされ、ADSMランタイムライブラリとリンクされて、最終的な実行コードが生成される。 平成12年度にはワークステーションおよびパーソナルコンピュータの周辺装置購入し、以前に購入したマシンの機能増強を行った。それらのマシン上でRCOPを使用しながら、ADSMに対する新最適化技法の開発、コード解析機能の向上等の研究を行った。平成11年度までのRCOPはADSMに関して、一部のアプリケーションにおいてUDSMよりも大幅に低い性能を示すことがあった。これはfetch-on-writeによるfalse sharingの発生に寄るものであった。を避ける平成12年度にはADSMに対するfetch-on-writeによるfalse sharingを避ける最適化方式を新たに導入し、いくつかのアプリケーションでADSMによる並列実行の大幅な性能向上が達成された。
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