研究課題/領域番号 |
11780360
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
横山 雅之 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60290920)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ヘリカル系 / 準等磁場配位 / アルファ粒子閉じ込め / バンピー磁場 / ポロイダルドリフト / バンピー磁場成分 / ヘリカル軸ヘリオトロン / 無衝突粒子軌道 / 一様磁場成分 |
研究概要 |
W7-Xの有限ベータ平衡と準等磁場Quasi-isodynamic(QI)配位において、両者ともに、アルファ粒子の減速時間程度の間、アルファ粒子の損失がほとんどない、という結果が報告されている。W7-Xの有限ベータ配位では、真空配位と比べて一様磁場成分の径方向変化の増加(反磁性効果)が顕著であり、これが真空配位と比較してアルファ粒子閉じ込めが改善される大きな要因であると考えられる。これに対してQIでは、W7-Xの真空配位の磁場構造に新たなヘリシティが追加されている(アルファ粒子閉じ込め改善を目指した最適化の結果)。従って、この2つの配位(W7-X有限ベータ、QI)では、異なった方法によってアルファ粒子の良好な閉じ込めが実現されていることになる。上記の結果の物理的な理解を得るために「ポロイダルドリフト促進」の観点から両者を比較した。W7-X有限ベータ平衡では、ポロイダルドリフト促進は一様磁場成分の径方向変化によって実現されており、その効果は角度の依存性なく、すべての領域ですべての粒子に対して有効である。これに対してQIでは、新たに導入されたヘリシティB(1,-1)によって、径方向ドリフトが促進される領域でのポロイダルドリフトが効果的に促進されている。しかしB(1,-1)の角度依存性によって部分的にはポロイダルドリフトが弱められ、その領域では一方向の径方向ドリフトを長く受けて磁気面からの逸脱が大きくなることがありえる。これによってQIではプラズマ中心部で生成されたアルファ粒子は、減速時間の間、系外へは逃げないが、その磁気面からのずれはW7-X有限ベータ平衡に比べて大きくなりうる。従って、W7-Xの有限ベータにおける一様磁場成分の径方向変化によるポロイダルドリフト促進の結果としての閉じ込め改善のほうが魅力的である、と結論できる。
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