研究課題/領域番号 |
11780375
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
関 修平 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30273709)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ポリシラン / イオンビーム / ナノワイヤー / 架橋 / 分解 / ゲル / ラジカル / 超微細構造体 |
研究概要 |
イオンビームの有機材料中への入射に際し、エネルギー付与及び活性種の生成は極めて限定された空間中に引き起こされる。トラックと呼ばれるイオン飛跡に沿った限定空間は非常に高い濃度の化学活性種を有し、従来の化学反応場とは決定的に異なった化学反応様式を与える可能性がある。この高密度励起効果の特色は、LETや阻止能等の入射するイオンの線質を変化させることにより制御が可能であると予測され、光暴露に対し高い主鎖分解性を示すポリシランは、イオン照射により架橋反応主導となる。このような高分子主鎖分解・架橋反応は、その効率が入射イオンの線質により大きく変化するとともに、イオントラック内での反応が主であると考えられ、本研究では固体高分子内の微小空間内での化学反応の定量的な解析行った結果、イオン飛跡の周辺にのみ存在する不均質化学反応場:イオントラック描像が基本的に正しいことが明らかにしてきた。また、化学反応によって規定されるイオントラックは、半径高々数ナノメートル程度の非常に限定された空間となり、この化学反応場を用いて非常に微細な量子細線を形成できることを示した。この手法は、形成されたナノワイヤーの空間分布・長さ・太さ・構造の高い制御性を有する点に特に優れ、基板上に配置された、様々なサイズを有するナノワイヤー集合体の形成にも成功した。
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