研究課題/領域番号 |
11780396
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石井 一英 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70292050)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 最終処分場 / 地下水汚染 / 数値シミュレーション / 修復対策 |
研究概要 |
最終処分場による環境汚染への懸念から、最終処分場の建設が困難な状況にある。特に、平成10年3月に厚生省より発表された不適正最終処分場に対して、適切な調査を行い、必要であれば適正化対策を施すことが、今後の新規最終処分場が建設できるためにも重要である。また新規最終処分場建設の際の地下水汚染等の生活環境アセスメントを行う必要性が指摘されている。そこで本研究は、これら最終処分場からの地下水汚染を評価し、適正な汚染防止対策及び修復対策を行う上での意思決定を支援するツールとしての数値シミュレーション技術の開発を行うこととした。 今年度は、現実に近い地形・地質構造を有したモデル(第一帯水層、第二帯水層、処分場としての廃棄物層が存在する)を用いて、汚染濃度場推定時に用いられる移流・拡散方程式中の各パラメータ(透水係数、分散能、有効間隙率、有機物含有量)についての感度解析を行い、数値シミュレーションに及ぼす各パラメータの影響を調べた。その結果、感度の大きさは透水係数>>分散能>有効間隙率=有機物含有量となった。特に、廃棄物層と第一帯水層のそれぞれの透水係数の比を変化させると、汚染濃度分布が大きく異なることが分かった。この感度解析により、廃棄物層の透水係数を相対的に大きくさせると、汚染源から周辺環境への汚染物質フラックス(汚染負荷量)をおおきくすることになる。つまり、最終処分場が汚染源となる場合の地下水汚染解析を行う際には、周辺の地層の透水係数のみならず、廃棄物層の透水係数を的確に把握することが推定精度をあげる上で重要である。2年間の研究統括として、最終処分場周辺の地下水汚染を評価する際の計算パラメータの設定方法について、実例を踏まえて指針を示すことができた。
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