研究概要 |
海洋性細菌Vibrio alginolyticusの極毛はNa+駆動型のモータで回転し、そのトルク発生に必須な4種類(pomA,pomB,motX,motY)の遺伝子が同定されてきている。前年度までの研究実績から、これらのうちPomA,PomBタンパク質を複合体として精製することができ、プロテオリポソームに再構成したPomA/B複合体はNa+チャネル活性を示すことが明らかとなった。平成12年度は、この複合体中の各因子のストイキオメトリについての解析を行った。 前年度までの研究結果から、PomAは単独で安定な2量体を形成していることから、この因子は2量体を最小単位として機能していることが予測される。そこで、遺伝子上でPomA分子をタンデムにつなげたPomA-PomAを構築し、PomA欠損株中で発現させたところ、この分子は正常に機能した。次に、PomAの機能を完全に失うP199L変異を、PomA-PomAの前半分(P199L-PomA)あるいは後ろ半分(PomA-P199L)に導入し、PomA欠損株中で発現させたところ、これらは機能を示さなかった。PomA分子が単独で機能しているのだとすると、PomA-PomA分子と比べてP199L-PomAあるいはPomA-P199L分子を発現させた場合では、その活性は約半分になることが予想される。ところが、P199L-PomA,PomA-P199Lともその機能を全く失ってしまうことから、PomA分子は2量体を最小単位として機能していることが明らかとなった。
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