研究課題/領域番号 |
11780478
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
花井 亮 立教大学, 理学部, 助教授 (30287916)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | Fプラズミド / 染色体分配 / 構造生物学 / 電子顕微鏡 / サイレンシング / フットプリンティング |
研究概要 |
今年度の研究成果は次の通りであった。 (1)sopB変異体の解析-サイレンシングを起こさないsopBの変異体の解析を終了した。9つの新たな変異体のうちサイレンシングを全く起こさないものは、L92P変異体のみであった。この変異体は認識配列DNAに結合するにもかかわらず、野生型と異なり結合部位近傍の遺伝子のサイレンシングを起こさず、また、Fプラズミドの分配においても機能が低下していた。GFPとの融合タンパクは、野生型が細胞の中程に局在するのに対して、この変異体は細胞全体に一様に分布していた。この結果、サイレンシングはSopBタンパク質が局所的に高濃度で存在するために、結合部位近傍のDNAにも非特異的に結合することで引き起こされると結論した。 (2)SopAタンパク質の構造の解析-タンパク質のフットプリントをSopAについて行った。その結果、この分子は2つのドメインからなることと、SopBとの相互作用によりSopAの中程のプロテアーゼ感受性が低下することがわかった。 (3)SopA-SopB-DNA複合体の解析-SopAのDNA結合についてフィルターバインディング実験を行ったところ、ADP結合によってDNA結合が引き起こされるが、結合が配列非特異的であることがわかった。結合が配列非特異的であることは電子顕微鏡観察によっても明らかであった。さらにSopBが存在するときの電子顕微鏡像においてはDNAのcontourは非常に複雑になり、SopAとSopBがDNAに結合しながら相互作用することによって高次の複合体が形成されることが明らかになった。
|