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時間分解ホールバーニング分光法を用いた蛋白質構造ダイナミクスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 11780483
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物物理学
研究機関(財)レーザー技術総合研究所

研究代表者

柴田 穣  (財)レーザー技術総合研究所, レーザーバイオ科学研究チーム, 研究員 (20300832)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード時間分解ホールバーニング / タンパク質構造揺らぎ / ミオグロビン / ヘムタンパク質 / タンパク質内水分子 / ホールバーニング分光 / 蛋白質構造ダイナミクス / 酵素蛋白質 / ペルオキシダーゼ
研究概要

機能-構造ダイナミクス相関の研究におけるモデル蛋白質である、ミオグロビン(Mb)において、これまで時間分解ホールバーニング法を用いてその構造揺らぎのダイナミクスの解明に成功してきた。本研究により、これまでにスペクトルの時間変化として観測されていたミオグロビンの構造揺らぎが、ヘムポケット内に存在する水分子の動きと密接な関係にあることを、明らかにすることができた。常温、水溶液中では、この水分子の動きはナノ秒からμ秒の広い時間スケールで起こっている事が明らかとなった。おそらく蛋白質ペプチドの残基が構造を変える動きと連動した水分子の動きが観測されているものと考えられる。このような水分子の動きは、酸素分子などの配位子が出入りする過程において重要であり、その動きが時間領域で観測された事は非常に重要である。
一方、酵素蛋白質Horseradish Peroxidase(HRP)についても、基質や、基質類似物質の結合によりこの蛋白質の揺らぎがどのように変化するかを解明する事を目的として、ホールバーニングの実験を行った。HRPのヘム近傍における構造揺らぎは、Mbと比べて顕著に小さくなっている事が分かった。Benzohydroxamic Acidという分子の基質結合部位への結合により、可視域の吸収スペクトルは非対称の歪んだ形になることが確認された。ホールバーニングの実験により、この非対称のスペクトルは少なくとも二つの構造の異なる状態が混在している事によることが分かった。さらにこの二つの構造間を変化するダイナミクスを観測することを目的として、時間分解ホールバーニング法を行った。しかし、現段階では、2状態間の遷移に対応するスペクトルの時間変化が観測されていない。今後、より広い基質を試す事により、構造変化のダイナミクスを観測する事を検討している。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yutaka Shibata: "Time-domain observation of conformational fluctuation of protein by time-resolved hole-burning spectroscopy"Science Progress. 83・2. 193-208 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 柴田穣: "時間分解ホールバーニング分類法によるタンパク質構造揺らぎの時間領域観測"生物物理. 40・5. 331-335 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Yutaka Shibata: "Time-Resolved Hole-Burning Study on Myoglobin : Fluctuation of Restricted Water within Distal Pocket"Biophysical Journal. 80. 1013-1023 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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