研究課題/領域番号 |
11780531
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 熊本大学 (2000) 京都大学 (1999) |
研究代表者 |
永渕 昭良 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (80218023)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | カドヘリン / 細胞間接着 / βカテニン / F9細胞 / ターゲティング / Cre-loxP / ノックイン / αカテニン / p120 / F9 |
研究概要 |
本研究はカドヘリン接着の活性化機構に焦点を絞り解析を進めている。本年度はこれまで余り解析されていない細胞間接着におけるβカテニンの役割を解明するためのに、βカテニン欠損F9細胞の単離を試みた。その結果、 1.βカテニン遺伝子は遺伝子補足型ターゲッティングベクターの利用により高効率にF9細胞で破壊されうることが分かった。実際には薬剤耐性コロニーの内1/10以上が相同組み換えを起こしていた。 2.βカテニン遺伝子を1つ破壊した時点でのサザン解析によりβカテニン遺伝子はF9細胞では3n状態になっており、完全なβカテニン欠損細胞を得るには3回の相同組み換えが必要であることが分かった。 3.βカテニンは多様な機能を持つことが知られており、この遺伝子の完全欠損はF9細胞に致死性をもたらす可能性も考えられるため、ノックイン型のターゲティングベクターの作成を行った。このベクターではβカテニン遺伝子を破壊すると同時に外来性のタグ付きβカテニンを発現させるように構築されているため遺伝子が破壊されてもβカテニン蛋白質の発現は無くならない。さらにタグ付きβカテニンcDNAはloxP配列で挟まれているため、Creの導入によりタグ付きβカテニンの発現を除くことが可能である。 このように本年度はβカテニン遺伝子が3nになっているためβカテニン欠損細胞を単離することは出来なかったがそれに必要なターゲティングベクターの構築および二つのアリルの破壊には成功した。今後βカテニン欠損細胞を作成しその機能解析を進めることにより、細胞間接着におけるβカテニンの機能解析を進めることが可能になる。
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