研究課題/領域番号 |
11780541
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 京都大学 (2000) 国立遺伝学研究所 (1999) |
研究代表者 |
齋藤 哲一郎 (斎藤 哲一郎) 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (00202078)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 脊椎動物 / 神経発生 / neuromere / ホメオボックス遺伝子 / 転写因子 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
脊椎動物の脳は、個体発生の過程で生じるneuromereと呼ばれる分節構造から形成される。Bar型ホメオボックス(BarH)遺伝子のMBH1は、発生の早い時期に間脳背側のneuromereで特異的に発現し、神経分化を制御するMash1等の遺伝子を制御することが示唆されている。そこで、MBH1遺伝子の機能を探るため、発現様式を詳細に解析するとともに、MBH1遺伝子の発現制御を通してneuromere形成の機構を明らかにするため、MBH1遺伝子のゲノム構造を明らかにし、トランスジェニックマウスを用い転写制御領域の解析を行った。その結果、MBH1遺伝子は、個体発生の初期では間脳背側の神経細胞を生み出す脳室層のみで発現するのに対し、発生が進むと、分化した網膜のガングリオン細胞、小脳顆粒細胞や脊髄背側の神経細胞で一過的に発現するというように、二面的な発現をすることが明らかとなった。また、MBH1遺伝子の発現を制御する部位が、遺伝子の3'側に存在し、発生の早い時期の間脳での発現と小脳や脊髄での神経分化後の発現は異なる部位で制御されることが明らかとなった。 一方、昨年度クローニングに成功したMBH1に極めて近縁の哺乳動物遺伝子MBH2の発現を詳細に解析することにより、網膜ではMBH1のみが発現するのに対し、神経提細胞ではMBH2のみが発現し、小脳や脊髄ではMBH2からMBH1への遺伝子発現のカスケードが存在することが示された。
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