研究課題/領域番号 |
11780549
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
仲嶋 一範 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90280734)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | リーリン / CR-50抗体 / 脳皮質形成 / 神経細胞移動 / 胎児脳 |
研究概要 |
前年度までに、リーリンと相互作用する分子を検索する過程で、リーリンは他のリーリン分子と会合すること、その会合は、機能阻害抗体CR-50の認識部位で担われており、CR-50抗体によって会合そのものも阻害されることを見いだした。本年度は、さらに、この会合体での分子数を調べたところ、全長リーリンは、2分子が会合して2量体を形成することを見いだした。また、リーリン蛋白質分子上のCR-50抗体認識部位を含むN末端領域を人為的に欠損させたコンストラクト(変異型リーリン)を作成し、これが全長リーリンやそれ自身と結合するか検討した。その結果、N末端領域を欠損させた変異型分子は全長リーリンと(少なくとも安定には)結合しないこと、また、変異型分子同士も安定な会合体は作らないことを見いだした。これらの結果は、リーリン同士の会合が確かにN末端領域で担われていることを支持する。次に、リーラーマウス胎児脳を培養し、この変異型リーリンを加えて、Dab1蛋白質のチロシンリン酸化が上昇するか検討したところ、チロシンリン酸化誘導能は著しく低下することがわかった。この結果は、このリーリン同士の会合体形成が機能上重要な役割を担っている可能性を強く示唆する。また、複数の受容体がクラスターをつくるようになる可能性が考えられるため、この点について免疫沈降法等により検討したところ、実際にクラスターを形成することを示唆する結果を得た。現在この現象へのリーリンの影響を検討中である。
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