研究課題/領域番号 |
11780565
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
三井 真一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20295661)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | セリンプロテアーゼ / Neurosin / KLK6 / Hippostasin / KLK11 / Motopsin / PRSS12 / 選択的スプライシング / 運動神経 / 海馬 |
研究概要 |
1)脳内セリンプロテアーゼの局在解析 ヒトの脳内においてNeurosin(KLK6)は、老人班や神経原繊維変化に一致して存在することを明らかにした。また、従来オリゴデンドロサイトに特異的に発現していると考えられていたNeurosinが、マウスの顔面神経軸索損傷モデルにおいて損傷した顔面神経細胞に発現誘導されることを明らかにした。さらに、このモデルにおいては、運動神経特異的プロテアーゼMotopsin(PRSS12)の発現が損傷神経細胞で低下することを見いだした。 2)培養細胞系での脳内セリンプロテアーゼの解析 神経系由来のヒト培養細胞では、グリオーマにNeurosinが発現していることを見いだし、このうちU373細胞では、Neurosinの発現量はエストロゲン処理によって増加することを明らかにした。また、Hippostasin(KLK11)は、脳型と前立腺型の二つのアイソフォームが存在し、Neuroblastomaや前立腺癌細胞に発現していることを明らかにした。興味深いことに生体内では前立腺型の発現が認められるのに対して、すべての培養細胞では脳型のみが発現していることを見いだした。 3)ゲノム遺伝子の解析 上記のHippostasinのアイソフォームは、ヒトのゲノム構造との対比から第一エクソンの選択的スプライシングによることを明らかにした。さらに、この選択的スプライシングにはHippostasin遺伝子内の2カ所のプロモーターの発現によるものであることを明らかにしつつある。また、マウスMotopsin遺伝子をクローン化し、その構造を明らかにしつつある。 これらの成果の一部は、英文学術雑誌やSociety for Neuroscience、日本分子生物学会等、国内および海外の学会において発表した。
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