研究課題/領域番号 |
11780579
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 裕教 京都大学, 生命科学研究科, 助手 (50303847)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Rho / 神経突起伸展 / PC12細胞 / 三量体Gタンパク質Gα12 / Gα13 / 神経突起の退縮 |
研究概要 |
神経細胞において、Rhoファミリーの低分子量G蛋白質に属するRacとCdc42が神経突起の伸展に、Rhoがその退縮に関与していることが近年明らかになってきているが、他のRhoファミリーG蛋白質についてはほとんど解析されていなかった。申請者は、神経細胞のモデル細胞として多用されているPC12細胞を用いて、RhoファミリーG蛋白質に属するRhoGとRnd1について、今年度以下の結果を明らかにした。 1)低分子量G蛋白質RhoGの神経突起伸展への関与 PC12細胞に野生型RhoGを発現させたところ、NGF非存在下においても神経突起の伸展が見られ、この神経突起伸展はRac1やCdc42のドミナントネガティブ体により抑制された。また常時活性型RhoGを発現させた細胞では細胞内のRac1とCdc42の活性の上昇が見られた。一方、NGFよる神経突起伸展作用が野生型RhoGを発現させることにより促進され、逆にRhoGのドミナントネガティブ体によって抑制されることを見いだした。以上の結果から、RhoGはPC12細胞において、Rac1とCdc42の活性を制御し、NGFによる神経突起伸展に関与していると考えられた。 2)低分子量G蛋白質Rnd1による神経細胞の突起形成作用 PC12細胞にRnd1を発現させたところ、細胞辺縁部のcortical actin filamentの減少が見られ、非常に細い多数の突起が形成された。このようなRnd1による突起形成作用は、Rac1のドミナントネガティブ体により抑制された。以上の結果から、PC12細胞においてRnd1はcortical actin filamentを解体することによってRac依存的な突起形成を引き起こす。
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