研究課題/領域番号 |
11780603
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
田川 陽一 信州大学, 医学部, 助手 (70262079)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | コンカナバリンA / 肝炎 / IFN-γ / IL-6 / ノックアウトマウス / トランスジェニックマウス / テトラサイクリン誘導プロモーター / 抗IL-6抗体 |
研究概要 |
コンカナバリンA(Con A)誘導肝炎は、ヒトウイルス性または自己免疫性肝炎のマウスモデルとして知られている。Con Aを投与するとIFN-γやIL-6をはじめとしてIL-1、IL-2、IL-4といった多くのサイトカインが誘導されるために、一般的な肝炎発症におけるIL-6やIFN-γの詳細な解析は難しい。IFN-γKOマウスを用いて、Con Aにより誘導されたIFN-γがFas-FasLシステムを活性化することによって肝臓細胞のアポトーシスを誘導し肝障害を起こすことがわかった。また、IL-6KOマウスや抗IL-6抗体投与実験により、Con A投与直後に誘導されるIL-6は肝炎に対して抑制的に働くが、Con A投与後後半のIL-6は肝炎を悪化させることもわかった。そこで次に、組織特異的誘導型IFN-γやIL-6過剰発現マウスを作成し、循環器系または肝臓特異的にIFN-γやIL-6を過剰発現させるシステムの開発を重点的におこなった。Con A刺激した脾臓細胞からマウスIFN-γおよびIL-6のcDNAをRT-PCRにより得た。これらのcDNAをテトラサイクリン誘導プロモータの下流に連結したレトロウイルスベクターを構築した。このベクターをエンベロープタンパク質産生細胞PT67細胞に導入し、培養上清中に感染性・非増殖性ウイルス粒子を得た。そして、これら外来遺伝子を持ったレトロウイルスをES細胞に感染させ、低コピーの遺伝子導入を行った。薬剤選別をおこない、これらの外来遺伝子が染色体DNAに組み込まれたESクローンを単離した。現在、これらのESクローンからキメラマウスを作成している。 また、Con Aを投与する前にフルクトースキトサンや酸性糖タンパク質を投与すると、肝障害の誘導が抑えられることがわかった。これらの糖/糖タンパク質は、免疫細胞の活性化に関わっていることが知られており、サイトカイン産生と関わっているかどうかを検討している。
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