研究課題/領域番号 |
11780604
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹内 聖二 (竹内 聖ニ) 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (10304065)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | XPA遺伝子欠損マウス / 皮膚癌 / RLGS法 / Dermo-1 / 紫外線 / 色素性乾皮症 / XPA / cDNA expression array |
研究概要 |
A群色素性乾皮症遺伝子欠損マウス(以下XPAマウス)は、XP患者と同様に、低線量の紫外線照射で高頻度に皮膚癌が発症する。この発癌過程にどのような遺伝子の変化が起こっているのかを調べるため、RLGS(Restriction Landmark Genomic Scanning)法を用いて、この皮膚癌において変化している遺伝子のスクリーニングを行った。そのうちの1つであるDermo-1遺伝子は、正常上皮では全く発現していないが、XPAマウス由来の皮膚癌細胞株すべてにおいて強発現しているのが認められた。最近、Dermo-1遺伝子産物はMycによるアポトーシスを抑制する活性をもつことが報告されている。そこで、我々はDermo-1に着目し、この遺伝子の発現が皮膚発癌に関与しているのかどうか調べている。Dermo-1を強勢発現させた皮膚上皮細胞の安定株を作成し、紫外線照射後の生存率やアポトーシス細胞の割合について、親細胞と比較した。生存率については、Dermo-1が発現している一部の安定株において低い生存率となることが認められた。また、アポトーシス細胞に関しては差は認められなかった。また、この安定株のヌードマウスでの腫瘍増殖能を調べているが、現在までのところ、親細胞との明らかな違いは認められていない。これまでの実験結果より、Dermo-1の発現が直接的に紫外線抵抗性や腫瘍増殖能を上げるとは考えにくく、現在、Dermo-1の癌細胞における強発現の意義については検討中である。また、この発現の上昇が、皮膚発癌のどの段階(過形成、前癌状態、進行癌)で起こっているかどうかを明らかにするため、抗Dermo-1抗体を用いた免疫組織染色により、様々な段階のマウス皮膚組織を用いてDermo-1の発現を調べている。
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