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狭窄のある血管モデルにおける流動血液の電気インピーダンス

研究課題

研究課題/領域番号 11780622
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 医用生体工学・生体材料学
研究機関岡山大学

研究代表者

中村 隆夫  岡山大学, 医学部, 助教授 (00249856)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード電気インピーダンス / 流動血液 / 等価回路 / 血管モデル / 狭窄 / 定常流 / 乱流
研究概要

1.ローラーポンプの改良
試料であるヒトの血液を昨年度の研究で作成した血管モデルに酸素を供給しながら循環させるローラーポンプに拍動流を再現できるように改良を加えた。すなわち,血管モデルと同程度の大きさであり,生体内に実在する血管内の血圧波形をシミュレーションして,その圧力波形を再現し,最高圧力が140mmHg,最低圧力が80mmHg,65beat/minとした。
2.測定方法
内径2mmの血管モデルの断面積に対して,血液の通過可能な断面積が7%,50%,75%となるような狭窄部を取り付けて,拍動流の場合の各部位におけるインピーダンスと波長740nmの赤外光の透過強度を測定した。
3.流れの特性について
流れの特性を示すレイノルズ数Reを計算した。狭窄部のない部分ではRe=40であり,狭窄部の断面積が7%の場合でもRe=160程度で層流と乱流との境界である臨界レイノルズ数(2000)を越えず,流れは層流であると考えられた。
4.拍動流における測定結果
狭窄がない部分におけるインピーダンス波形および透過光強度波形とも血圧波形と同期した相似な波形であったが,インピーダンス波形は圧力波形と逆相になった。定常流の場合,流速が大きくなるとインピーダンスも透過光強度も減少したが,透過光強度は圧力(流速)の増加で増加した。インピーダンスによって拍動における血圧の推定が可能であることがわかった。また,狭窄部や狭窄部直後においてはインピーダンスおよび透過光強度がいずれの変化量小さくなり,インピーダンスでは30〜50%で,透過光強度では10〜30%であった。この結果,狭窄部付近での拍動に伴う血流状態に対してインピーダンスが飽和状態に近くなっていることがわかった。また,透過光強度においては,狭窄部付近での波形の乱れが観測された。これは,狭窄部の出口付近で流れが血管モデルの表面から剥離したことにより発生する渦の状態を反映しているためと考えられる。しかし,インピーダンスはどの部位においても波形パターンは圧力波形と相似形であった。インピーダンスによる狭窄直後の渦の状態の推定は今後の課題である。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中村隆夫,山本尚武: "流動血液の電気インピーダンスと等価光強度との関係"岡山大学医学部保健学科紀要. 11・2(印刷中). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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