研究分担者 |
大貫 静夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (70169184)
今村 啓爾 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70011765)
後藤 直 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20292732)
熊木 俊朗 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (20282543)
佐藤 宏之 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (50292743)
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研究概要 |
北海道東部のオホーツク海とサロマ湖に面する常呂町には,昭和49年に指定された史跡「常呂遺跡」が所在している。その「常呂遺跡」を中心とした町内の遺跡群は,常呂町の協力を得て,東京大学によって45年にわたる考古学上の学術調査を継続して実施してきたところである。同時に,常呂町においても「常呂遺跡」他の資料保存とその活用のために,史跡公園「ところ遺跡の森」を整備し,町立のところ遺跡の館,埋蔵文化財センターを設置し,地域住民等の活用の場を提供している。現在,東京大学が調査したトコロチャシ跡遺跡と継続調査中の同オホーツク地点ならびにトコロチャシ南尾根遺跡を含めて,史跡「常呂遺跡」の追加指定を行って,それらの整備を進める計画が東京大学と常呂町がタイアップした形で立案中である。 そのために,対象となる地域の試掘調査を実施した結果,本年度4月の試掘でオホーツク文化期の土坑墓が1基発見されるという大きな成果をあげることができた。また,10月の試掘においても同文化期の墓が1基検出されている。それによって,東京大学が調査しているトコロチャシ跡遺跡オホーツク地点の集落とその時期の墓域の位置関係が明確に把握できたことになる。 莫大な時間を要する各種のデーターの処理と分析がまだ残っている段階ではあるが,研究成果報告書を作製することができたので,詳細はそれに譲る。史跡整備計画への提言という形をとることができたことを報告しておく。
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